保育実習理論ーー音楽編3-1〜音程の度数〜

保育士試験

いよいよ、保育士試験、保育実習理論の音楽の問題を解くための準備が整いました。前回までの内容は、スタート地点に立つための基礎の基礎知識でした。

度数の理解

音程の度数の理解が必要なのは、保育士試験で度数の理解をしていないと解けない問題があるからです。具体的には、

園児が歌いにくそうなので、短3度下の調に移調することにした。その場合、この楽譜のこれらの音は鍵盤のどこを弾けば良いか。

このような感じの問題ですね。問題文は試験問題を参考に私が適当に考えました(笑)この短3度下、一体どういう意味なのでしょうか?

度とは

 度は、音程差を表す単位のようなものです。「この音とこの音はどれくらい離れている音ですよ」というのを数字を使って表しています。ここで厄介なのは、楽譜も読めなくてはいけないし、鍵盤の理解もしていないといけないということです。ただ、私の前回の記事の音楽編1、音楽編2を読んで頂ければ、この二つはすでにクリアできているはずです。まだ理解してない!! まだ読んでいない!! という方はぜひぜひ前回、前々回の記事もご覧下さい。

   

   

   

 さあ、早速いってみましょう……といきたいところなのですが、もう一つ知っていて欲しいことがあります。それは、全音半音についてです。

全音と半音

 以前の記事で#や♭で、半音あがるとか半音さがるということは出てきたと思います。一つの鍵盤(音)を基準にすると、その隣の音は半音上か半音下です。鍵盤上では半音が別の音を表す最小単位といえるでしょう。具体的には、ドの半音上はド#(レ♭)ですね。そして、この半音が二つになると、全音といいます。具体的にはドの全音上はレということです。もう少し難しいものを見てみましょう。
 ドの5半音上はなんの音でしょうか? 鍵盤の画像を置いておくので(本当は自分で書くほうが勉強になりますが)数えてみましょう。

 いかがでしょうか? 答えの画像を貼りますね。

 半音を1個ずつ上げていって、それを5回繰り返すと、ファになりました。ドの5半音上はファということですね。

 続きまして、ドの3全音上は何の音でしょう。全音は半音2つ分でしたね。また鍵盤を置いておきますね。

 さあ、いかがでしょうか? 答えです。

 ミとファの間には黒鍵がないです。ミとファの関係が半音だということに気づければ、この問題にも答えられますね。ドの3全音上はファ#です。

 このように、全音と半音についての理解ができると、冒頭にも出てきた短3度などのの理解に役立ちます。今のうちにマスターしておきましょう。

度の数え方~楽譜を見て読み取る

 さて、度を数えるにあたって、一番手っ取り早いのが楽譜を見ることだと思います。早速見てみましょう。

 さあ、復習も兼ねて音符を読んでみましょう。下の音符はドですね。そして、それに重なっている上の音符は……下の線からミソシレファだから、すね。きちんと読むことができたあなたはとっても勉強家!! 
 さて、ドとソということがこの楽譜からは読み取れましたね。度を数える準備は整いました。このあとはとても簡単です。ドからソまで順番に数えましょう、ド、レ、ミ、ファ、ソ……。音は全部で5個ですね。つまり、ドとソの関係は5度ということです。

 もう一つ練習してみましょう。

 おや? シャープやフラットがあるではないですか? こういった場合はどうするのでしょうか? 
 度の理解のために、まずはシャープとフラットを外してみます。シャープとフラットを考えなければ、この二つの音符は、下からソとミになります。それでは再び数えてみましょう。ソ、ラ、シ、ド、レ、ミ……。音は6個ですね。ということで、このソとミの関係は6度となります。

まとめ

 楽譜をみて、音と音の度数を答えることは、今回の記事を読んでできるようになると思います。二つの音符を読み、下(上でも構いません)から一つずつ音を数えていく。度数を数えるにあたっては黒鍵は一度無視しても大丈夫です(このあと無視できなくなりますが……)。つまり、シャープやフラットは一度取り外して音をみるということです。音符と音符をみて、その度数を答えることが今回の第一ステップです。次は、冒頭に出てきた短3度、のの部分について解説していきます。ここから話はややこしくなりますが、ゆっくりとじっくりと考えながら理解していきましょう。この短を理解するために今回の全音、半音の知識が必要になりますから、鍵盤をよく見て考えられるようにしておきましょう。

楽典の本が1冊でもあると安心ですよ。筆者も高校生の頃にこの本で勉強した記憶があります。

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