保育実習理論――音楽編1〜音の名前と表記を理解しよう〜

鍵盤で音の名前を理解しよう 保育士試験

音楽なんてわからない

そういった方は多いのではないかと思います。私の場合保育士になる前から音楽の勉強をしていたのであまり苦ではなかったです。しかし世の中にはピアノも弾いたことないし、音楽なんて小学校でリコーダーふいたくらいだよ!なんて方ばかりなのではないかと思います。そして保育士試験の保育実習理論には必ず出題される音楽の問題。伴奏、コード、移調、などなど。ピアノの鍵盤のどこが何の音?というレベルの方でもできるだけ理解できるように解説していきたいと思います。

鍵盤を頭の中に思い浮かべて

 音楽の伴奏やコード、移調に関しての問題を解くにあたって、まずは頭の中に鍵盤を思い浮かべて、どこがどの音なのかということがわかっていなくてはいけません。とはいっても、すぐに頭の中に鍵盤をイメージするのは難しいと思います。というわけで、紙と鉛筆を使って描いてみましょう(パソコンのイラストを描けるソフトでもOK)。本物の鍵盤がある方はそれを見るほうが早いですね(´∀`)

 黒鍵(といいつつ色は塗っていませんが)二つを描いて、白鍵三つを描きましょう。そして次はその右となりに黒鍵三つと白鍵四つを繋げます。

1オクターブ(ドレミファソラシド)近くまで描くことができました。さあ、これを右側と左側にさらにつなげていきますよ。

 なんだか急にたくさんになりましたね。保育士試験の音楽の問題を解くのに必要なのはこれくらいの幅の鍵盤です。もう少し長いほうがいい気もしますが良しとしましょう。

ドレミのドはどこ??

 次にどの鍵盤がどの音なのかについてです。これはとっても簡単な覚え方がありますよ。音楽経験のある方には当たり前すぎることですが、先日音楽経験のほとんどない友人(カラオケは好きらしいですが……)に尋ねたところ、どの鍵盤がどの音なのかわからないと言われてしまったので、ここから解説したいと思います。黒鍵が二つのところに人差し指と中指を置いてみましょう。

 人差し指と中指を二つの黒鍵のところに置いたときに親指がくる位置がです。とてもわかりやすいですね。保育士養成所で音楽の教師が一番最初にこう教えていました。そして、もちろん1オクターブ上に動いたとしてもです。

 とりあえず黒鍵が二つのところに人差し指と中指を置き、そのとき親指がある位置をドと覚えておけば大丈夫です。ドがわかればあとは順番に数えれば、どこにミがあるのか、どこにラがあるのか、おわかりいただけると思います。

黒鍵について~#(シャープ)や♭(フラット)~

 黒鍵については、ド#(ドシャープ)やレ♭(レフラット)といった具合に表記されます。小学校の音楽の授業などで、#は半音上がる、♭は半音下がる、と習った方も多くいるかと思います。黒鍵を指し示すにあたって、この#や♭を用います。つまり、鍵盤上ではこうなります。

 読み方が二つありますが、異名同音といいまして、同じ音です。ド#とレ♭は同じ音ということです。厳密に言うと違う音ではあるのですが、この鍵盤上は同じ音ですので、ド#=レ♭、ソ#=ラ♭というように覚えてしまっても問題ありません。厳密に言うと違う音というのは保育士試験には関係ありませんが、興味がある方は別の記事に書こうと思っていますので、そちらをご覧下さい。

ハニホ?CDE?ドレミ?~音の表記の仕方~

 皆さんは、音楽の授業でハ長調といった言葉や、ニ長調といった言葉を聞いたことがありませんか? 筆者が小学生や中学生の頃、もちろん高校生の頃もですが、音楽の授業で聞いたことはありました。しかし、いまいち意味が分かっておりませんでした。長調や短調についてはまた後日解説するとして、このハ長調の、やについて理解しなくては移調の問題が解きづらいと思いますので、理解していきましょう。

 このハやニは、音を日本語表記したものです。具体的に申し上げると、ド=ハ、レ=ニということです。イタリア語でドレミファソラシドと表記された音ですが、日本語表記をすると、ハニホヘトイロハということなのです。画像でも示しましょう。

 おわかりいただけたでしょうか。このハニホヘトイロハ、ただ単にドレミファソラシドを日本語で表記しただけのものなのです。つまり、ハ長調というのは、ハ=ドを主音にした長調という意味です。ト長調であれば、ソ=トを主音にした長調ということですね。長短調については後日解説いたします。

 ここでもう一つ覚えていただきたいのは英語表記です。これはコードの問題を解くために覚えておくと便利ですので覚えましょう。

 さきほどの説明で、ド=ハ、レ=ニ、ミ=ホ、ファ=ヘ、ソ=ト、ラ=イ、シ=ロということはご理解いただけたと思います。音を英語で表記するとこのようになります。こちらも画像でご覧下さい。

 先ほどのハニホヘトイロハと同じです。ド=ハ=C、レ=ニ=D、同じように全ての音を英語表記で言い換えることができます。名前は変わっても指し示している音は一緒です。

黒鍵の日本語表記、英語表記は?

 そこで出てくる疑問です。黒鍵に関してはどのように表記するのでしょうか? その答えは、英語表記であればそのまま#や♭をつけて表記します。具体的にはC#、E♭、G#といった具合です。では日本語はハ#やロ♭と表記するのでしょうか? 個人的にはこの表記でも問題無いように思うのですが、あまりこの表現は見たことがありません。日本語表記する場合は「嬰(えい)」や「変(へん)」を用います。こちらも画像でご覧ください。

 漢字がでてくると、なんだかややこしく感じますが、名前が違うだけで同じものですので大丈夫です。嬰トといきなり言われて、あれ?どの音だっけ?となるのは、はじめのうちは仕方ありません。嬰は♯、変は♭、このように考えて問題はあまりないと思います。やはり表記の仕方が違うだけで同じものと捉えても大丈夫でしょう。

まとめ

 まずは音の名前と鍵盤について解説いたしました。
 頭の中に鍵盤を思い浮かべ(図で書いてもOK)、黒鍵二つのところに人差し指と中指を置き、親指にある白鍵が。あとは数えれば白鍵も黒鍵もどこにどの音がくるのかわかります。
 ドレミファソラシドを日本語表記するとハニホヘトイロハ。英語表記するとCDEFGABC。黒鍵の表記の仕方。ここまでご理解いただけたのではないかと思います。音楽の問題を解くための基礎の基礎のお話でした。

楽典の本が1冊でもあると安心ですよ。筆者も高校生の頃にこの本で勉強した記憶があります。

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