保育実習理論――音楽編4-3~コードの移調

保育士試験

コードだけどコードじゃない

 保育実習理論の過去問をみると、移調問題の中にコードの移調をさせる問題がありました。具体的にはこんな問題です。

 4歳児クラスでこの楽譜の歌を歌ったところ、歌いづらそうだったのでホ長調に移調することにした。そのとき、次のコードはどのように変えたらよいか。

 このような問題ですね。著作権の関係で楽譜を見ることができませんでしたので、憶測でしかないのですが、おそらくこのような楽譜にコードが書いてあり、それを移調させる問題なのだと思います。

 コードと言われて、拒絶反応を示す方もいるかもしれません。実際、コードの問題は保育実習理論の問3などで出題されますものね。コードの音を答える問題についてはまた後日記事にしますね。
 今回、コードの移調ですが、コードの構成音を考える必要はありません。前回までの記事でお伝えした移調の知識で解くことが出来る問題です。アルファベットでややこしくされているだけと考えていいと思います。前提知識として、前回までの知識が大切になってきますので、まだ見ていないというかたは、音の名前についての記事をご覧くださいね。

 上記の記事でも解説したとおりなのですが、イタリア語でドレミファソラシドという名前がついている音ですが、英語表記だとCDEFGABCです。問題文としてはコードですが、今回必要になる知識は、具体的な、ド=C、レ=D、といった、単音だけです。

例題~コードの移調

 例題を解きながら理解していきましょう。

 問題の選択肢としては、このような感じだと思います。

  C F G7  C
① E G F7  E
② E A B7  E
③ A G Bm A
④ A D F# E
⑤ E A C7  A

 問題を解く手順としては、まず楽譜の調号をみましょう。今回は何も調号がありませんので、ハ長調ということになります。ハ長調は、ドからはじまる全全半全全全半の並びでしたね。
 それではホ長調はどうでしょうか? ハニホ=CDE=ドレミですから、ホ長調はミからはじまる全全半全全全半のならびの調ですね。ハ長調の楽譜をホ長調に移調しなさいという問題なのだと、ここで判断できました。つまり、ドをミに移動させましょうということです。これは、CをEに移動させましょうということと同義です。
 鍵盤を思い出しましょう。ドとミの音程関係を思い出してください。

 鍵盤5個分ですね。ドを1としたとき、ミは5です(長2度上に移調しているのと同じことです)。これを他のアルファベットの音にも当てはめていけばいいのです。
 問題文にはC、F、G7、Cがあります。C=ドですし、上記の鍵盤でも示していますが、鍵盤5個分移動させると、E=ミとなりますね。つづいて、Fをみましょう。F=ファを鍵盤5個分、ドを移動させたのと同じ方向に動かします。

 ラ=Aに移動しました。同じようにG7もみていきましょう。移調する際は、7の文字は無視しても大丈夫です。G=ソですから、鍵盤5個分、同じ方向に動かしてみましょう。

 シ=Bになりました。移調するときに7の文字は気にしなくてもいいですが、答えるときには7を元に戻します。よってB7です。

 従いまして、答えが②のE、A、B7、Eと判断することができました。今回の解答の手順を確認すると、前回までの移調の作業とさほどかわりないということがわかります。コードといわれると、どうしても構成音うんぬんでややこしいイメージがありますが、この移調問題に関しては、構成音は一切関係なしに答えを導き出すことができます。あわてないで答えられるようにしましょうね。
 練習問題を解いて、この出題形式に慣れてしまいましょう。多少、難易度は高くなるかもしれませんが、解答までのプロセスを覚えてしまえば、どんな問題が出題されても慌てることなく正解することができるでしょう。

 ちなみに、今回は鍵盤を右方向へ移調しましたが、左方向に移調しても答えは同じになります(今回の問題だと、ドをミにうごかしますので、鍵盤9個分を左方向に動かすということです)。

練習問題~コードの移調

 次の楽譜を5歳児クラスで歌ってみたところ、最高音が歌いにくそうだったためニ長調に移調することにした。そのときの矢印のコードはどう変えればよいでしょうか、下記の選択肢から選びなさい。

  G  Am7  D7  G
① D  Em7  A7  D
② D  Bm7  D7   C
③ E  Gm7  A7  E
④ E  Em7  D7  C
⑤ D  Bm7  E7  D

 まずは自力で解いてみてくださいね。

 いかがでしょうか? 解くことができたでしょうか? 解説していきます。まずは調号を見るんでしたね。シャープが1個ついていますね。鍵盤を思い浮かべましょう。

 ファにシャープのついた鍵盤ですね。ここから、全全半全全全半の並びを見つけましょう。
 ソラシドレミファ#ソが当てはまりそうですね。ソからはじまる長調、ト長調ということが判断できます。このならびを見つけられないよという方は前回の記事を参考に確認してみてください。

 ト長調と判断できれば、あとはニ長調に移調するだけ、鍵盤何個分か数えて、全てのコードを移動させるだけですね。ニ長調はレからはじまる全全半全全全半のならびの調ですね。ト長調のソからレに移動させてみましょう。

 鍵盤6個分移動させました(完全4度下に移調と同じことですね)。それでは、残りのコードについても同じように移調させてみましょう。Am7のラを移動させます。

 ミ=Eになりました。m7がついていましたので、Em7ですね。次にD7です。

 ラ=Aになりました。もともと7がついていましたので、A7です。

 答えが①と判断できました。

まとめ

 いかがだったでしょうか? コードときいてわからないとなっても、今回はコードの構成音については一切触れないでも答えを導くことができました。コードといわれても、移調問題に関しては、いままでの移調問題とほぼ同じやり方で正解を導くことが可能です。ゆっくりとどんな問題にも答えられるようになりましょう。

 覚えておくべきこと
・コードの移調はいままでの移調問題と同じやり方で答えられる。
・CDEFGABC=ハニホヘトイロハ=ドレミファソラシド ということがわかる。
・mや7がついていたら、一旦とりはずして、最後に戻す(シャープやフラットは外さないです)。

 移調問題の場合、コードといわれても、一つの音だと捉えて大丈夫です。したがってシャープやフラットがついていたら、その音(鍵盤)を示しているとお考え下さい。

 楽典の本が一冊でもあると安心ですよ。筆者も高校生の頃この本で勉強した記憶があります。

コメント

  1. 吉野克彦 より:

    例題の3つ目D7がG7になるところが理解できません。 A7になるような。。。

    • 保科 史人 保科 史人 より:

      吉野克彦様
      ご指摘ありがとうございます。
      A7で正解です。
      私の解説ミスです。
      後日訂正しておきます!
      本当にありがとうございます。

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