保育所実習Ⅱ期~~考察の書き方例㉓土曜日の保育1日目

保育士養成校

はじめに

 前回で責任実習の考察を紹介し、ほぼ実習は終了という感じなのですが、土曜日の実習についてすっとばしていましたので、ここで土曜日の保育について見ていきたいと思います。今回の実習では、土曜日は2回実習させていただくことができました。いつもの保育と違う様子を2日間も見ることができていいですね。土曜日は、金曜日までの疲れが子どもたちにもありますから、すこし情緒が不安定になることもあるようです。いつもいる友達がいなかったり、いつもと違うデイリープログラムであったり、違うことが多いですからね。では、さっそく土曜日に立てた目標と考察について見ていきたいと思います。

保育所実習Ⅱ期の土曜日1日目の目標と考察

土曜日の1日目の目標と考察です

目標

土曜日の保育の配慮を学ぶ

 まあ、無難な目標ですね。ただ、この目標、実は、実習が終わった夜に考えたものだったような気がします。遊びの場面で土曜日ならではの配慮が見られたので、そのことについて考察を書こうと決めていたような気がします(もうずいぶん前の記憶なので定かではないのですが)。土曜日だからこそできる配慮というものがあるのだなぁと実習生ながら思った記憶があります。

考察

 それでは考察を引用していきたいと思います。

 午前中の園庭での自由遊びの時間の終わりごろに、保育者がそろそろ片付けるようにと声をかけると子どもたちは「やだー」「まだやりたい」「せっかく始めたのに」と片付けをして保育室へ戻ることを嫌がりました。保育者は子どもたちの様子を見て、ままごとのパーティーがちょうど始まる場面だと言うことに気づき、「せっかく始めたところなんだねぇ」と声をかけ、片付けるのを止め、保育者も遊びに加わり、子どもたちが楽しくパーティーを続けられるようにしました。その後も、バスに乗車して保育室へ戻ると言う遊びにつながり、子どもたちはやりたい遊びを途中で止めることなく、楽しい気持ちのまま次の昼食へと活動を移すことができていました。
 今回の場面では子どもの遊びを保育者が無理矢理止めてしまうのではなく、楽しく広げている様子を見ることができました。平日の普段通りの保育では、人数も多く全体で動かなければいけないことが多いと思います。つまり片付けの時間を遅らせて、遊びを続けると言うことが難しいと言うことです。しかし、土曜日のように人数が少なく、少しだけ融通が利くからこそ、このような細やかな配慮が可能だったのだと思われます。子どもたちの表情も、やりたいことをすることができて、とても生き生きとしていたように思いますし、遊びの余韻を残した終わり方だったからなのか、その後保育室に戻っても、バスや保育園ホテルといった話題が出ていたので、よほど楽しく遊べていたのだろうと思いました。
 土曜日の保育だけでしかできないこともあるということがわかりました。金曜日までの疲れが子どもたちにもあるでしょうから、より一層時間にゆとりを持って、急がず保育することも必要なのだと感じました。

保科史人の保育所実習Ⅱ期の実習日誌

この考察から、いま、考えること

 とってもいい保育をしているなーとこの考察を見て思います。土曜日だからこそできる保育と書いていますが、本来は、いつでもこのような形の保育が展開されるべきなのではないかとわたしは思います。まあ、全体を動かさなければいけないし、時間もありますから、できないことのが多いとは思うのですがね。ただ、徹底的な自由保育を展開する保育園や幼稚園もあります。その考えのもと過ごす子どもたちはとても生き生きとしていて、やりたいことを思う存分できるらしいです。先生のことも先生とは呼ばずに、あだ名でよぶらしいですし、昼食を摂る場所も自由なんだそう……。子どもが決めたことを否定することをしないんでしょうね。そういった保育の善し悪しはいたるところで議論されていると思います。でも、大人になったいま、一人暮らしをしているいま、とっても自由に過ごしているわたしがいます。学びたいことを学べるし、書きたいことも、このように発信しているし。決断力? 実行力? なんというのでしょうか、自分で決めるという経験は、そういったものも育んでくれるような気もします。

 考察に関係ない話ばかりになってしまいましたね。いつも基本的に関係のない話をしているような気もしますが……。今回の保育の素晴らしい点は、子どもの遊びを否定することなく、続けることを許した点でしょうか。さらに保育者が、その中に入っていき、遊びを広げようとしている点も素晴らしいですね。なによりもわたしがいいなと思ったのは、保育室に戻ったあとも、遊びが続いていた点じゃないでしょうか。保育園ホテル。面白いですよね。きっと、むりやり片付けの時間を守るという名目で、遊びを遮ってしまっていたら、このような遊びになることもなかったのではないかと思います。保育者の関わり方次第で、子どもの遊び、つまりは子どもの学びにどれだけ影響するのかということが垣間見見れた瞬間だったのではないかと思います。

まとめ

 今回は、土曜日だからこそできた保育というものの一例を見ることができたのではないかと思います。もちろん、土曜日ではなくても、融通のきいた保育を展開している保育園もあるのではないかと思います。私の実習園は、平日はきちんと時間を守っていたように思いますから、今回のように柔軟な対応は、土曜日にしか見ることができなかったのではないかと思います。また、紹介はしていませんでしたが、この日は午睡の時間が長くとられていました。いつもなら15:00に起床なのですが、記録をみると15:45起床となっていました。このことについては、保育者からのコメントで、子どもの体調などをみながら、土曜日は午睡の時間を長めにとったり、柔軟に対応していますとありました。起床の時間にも柔軟性をもたせることがあるのだと、とても学びになったように思います。みなさんの実習園ではどのように時間をつかっていますか? よーーーく観察し、体験してきてみてくださいね。いろいろな保育園があると思います。なにがいいのかわるいのか、いろいろな保育をみることが、これからの保育士人生を左右するかもしれませんね。

コメント

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