保育所実習Ⅱ期~~責任実習指導案の書き方【実際例】

保育士養成校

はじめに

 責任実習の日の考察を紹介する前に、責任実習指導案が残っていましたので、清書してご紹介したいと思います。そして、どうして、この活動にしたのかなどについてもお話できたらと思います。みなさんが責任実習や、部分実習を行う際の参考になればと思っています。でも、正直なところ、折角の機会ですから、自分がやりたい保育をしてしまうのがいいと思います(*´∀`*) 実習生として実習できるのは、おそらく人生で1度きり。そこで、失敗してもいいからやってみなーって感じで一日保育を体験……体験と言っていいのかわかりませんが、保育を展開することができるんです。緊張や失敗したくないという気持ちがあるのはわかります。わたしもそうでしたからね。ただ、無難にこなすよりは、やりたいことを実践してみて、子どもの生き生きとした生の反応をみたり、もっとこうすればよかったなと反省したり、とても大切な学びとなるはずです。

責任実習まで

 責任実習は、おそらく実習の終盤に行われることが一般的なのではないかと思います。私も、実習最終日の前日が責任実習でした。私の保育所は、1日全てを実習させていただけるところでした。場所によっては、主活動のみで責任実習とするところもあるようですので、私の場合は一日まるまるでしたから、もう保育士みたいなもんですね(笑) 担任保育士も、実習中はほぼ口出ししてこないですから、実習生は担任保育士を足がわりのように使ってしまってもいいと思います。足がわりというとすこし言葉が悪いですが、自分がなにかの準備をしなければならない時に、机の準備をお願いしてみるとか、活動がスムーズになるように事前に伝えておくといいかもしれませんね。保育士は実習生に対して、たくさん学んで欲しいと思っていますから、そういうお手伝いなどは快く引き受けるでしょう。引き受けてくれない保育士だったら、その保育士はクソですので、こういう保育士には絶対ならないぞーーーと反面教師にしましょうね。とにかく、事前に手伝って欲しいことなどは伝えておくのがスムーズ一日を送る上で大切です。保育士同士の連携は働くようになってからも大切なことです。子どもの最善の利益のため、必要なことは実習生のうちから理解しておくほうがいいのではないかと思います。なかなか実習生という立場で、保育士と対等の立場で話をすることは難しいですけどね……。まあ対等ではないですが……。

私の書いた責任実習指導案

 それでは、とりあえず私が実際に書いた指導案をご覧頂こうと思います。環境構成や準備物などは、パソコンで書くのが大変だったので、写真で後ほどご覧頂こうと思います。

責任実習指導案-シート1

 PDFファイルです。一応2ページ分あると思います(手書きで書いたものは紙5枚分ありました)。スマホの方は見づらいと思いますが申し訳ありません。赤字でかいてあるところは、実習後に担任保育士から書かれたコメントです。

主活動と絵本以外の部分

 主活動と絵本以外の部分は、ほとんど、前日までのクラスの動きをそのまま書いていたと思います。日々のデイリープログラムというのでしょうか。ピアノを実習生が弾かなければいけないなど、普段とは違うことをしなければならないのは事実ですが、流れなどは、今まで見てきたものの模倣に近いところですので、練習をしっかりし、シミュレーションをしておけば問題ないと思います。私の実習園は、ピアノの課題が比較的多めだったので、大変かと思いましたが、保育で使うピアノの技術は、あまり高くはありません。元気よく歌えることのほうが大切です。みなさんも自信を持ってできるように練習だけは精一杯やりましょう。失敗しても、子どもたちは歌い続けてくれます。実習生も元気よく歌いましょうね(*´∀`*)

主活動をこの活動にした理由~活動選択の方法

 まず、どうしてお天気バスケットをしようと思ったのかということですが、クラスの状況として、新聞紙を使った大きなてるてる坊主を作る制作活動をしていたり、夏場だったこともあり、台風が発生したというニュースが飛び交っている状況がありました。まず、そこで天気に関する遊びや制作をすると、今の子どもたちに合った活動になるのではないかと考えました。そして、4,5歳児ですから、ルールのある遊びがある程度できる年齢です。フルーツバスケットをした経験はあるようでしたので、その経験を活かして、似たような遊びにつなげてみようと思ったのです。わたしは欲張りですので、制作もしたいと考えていました。そこで、お天気カードを作って、自分で書いたカードの天気でお天気バスケットをしたら楽しいのではないかと考えたわけです。これが、活動をお天気バスケットにした理由です。

 みなさんも活動を考える際には、子どもたちが今取り組んでいる活動や、興味のあること、身近なことなど、いろいろな要素を踏まえてみるといいかもしれませんね。もちろん、何の関係もなく、こう育ってほしいであるとか、今の子どもたちにこの活動をしてみてほしいといったような思いから活動を選択するのも間違いではありませんし、そこからまた遊びが広がっていくこともありますから、わたしはそれもいいと思います。ただ、活動が思いつかないーというかたは、とにかく子どもを観察して、活動を考えてみることが一番早いのではないかと思います。

ねらいの考え方

 わたしはこの活動をする際に、「友達とルールのある遊びを楽しむ」、「天気に対するイメージを広げる」という二つのねらいを定めました。しかし、安易なねらいの設定をしてしまったと今は思います。あまりねらいを意識した活動を考えられていなかったということです。いや、考えていたつもりだったのですが、実態はそれが伴っていないという感じというのが正しいかもしれません。特にルールのある遊びを楽しむというねらいは、あまり達成できなかったと思います。

 子どもたちに遊び方などを説明する際に、ルールを明確に伝えるということをおろそかにしてしまいました。私の考え方として、子どもたちが決定したことはできるだけ尊重したいというような思いもありましたし、それは必ずしも間違いではないはずでした。

 しかし、結果的には、子どもたちが気持ちよく遊ぶということが、すこしできない場面が出てきてしまったのも事実です。具体的に言うと2つのことがあります。

ねらいに対する反省1つめ

 一つ目は、お天気カードで描くものについてです。わたしは、晴れを描く子どもが多いとは予想していて、それは実際その通りになりました。それは仕方のないことですし、良しとしていました。そして、問題は、違うものを描いてしまう子がいるということでした。これも予想済みでしたので、違うものを描いても、その子の個性ですから良しと考えていました。しかし、これが子どもの面白いところなのかもしれませんが、違うものを描いた子にたいして「それ違うよ、描いちゃだめだよ」と指摘する子がいたということです。4,5歳児ですから、子ども同士の関わりはとても多いです。友達が書いたものに対して興味を持つのも当然のことです。そして、それは違うと指摘するということも十分予想出来ることだと思います。しかし、当時の私は未熟で、そこまで考えが回りませんでした。

 指摘されてしまった子は、泣いてしまいました。指摘した子は、ルールを守りたいという考えの子でした。私個人としては、違うものを描いてしまってもいいと考えていたため、ねらいであるルールということをおろそかにした対応をしてしまっていたということになります。あらかじめ、違うものを描いてもそれがその子の天気ですといったようなことを伝えておけばよかったのかもしれませんね。それでそのあとのお天気バスケットがうまくいくのかはわかりませんが……。お天気バスケットとして成立させたいのであれば、天気以外のものを描いてはいけないであるとか、二つの天気を描いてはいけないであるとか、ルールを明確に示す必要があったのでしょう。まあ、これも学びですから、いま反省できているので、いい経験でしたね。泣いてしまった子と指摘した子に説明して、なんとかその場は乗り切った覚えがありますが、子どもの行動をたくさん予想する必要があるということですね。なかなか難しい話ではあるのですがね。

ねらいに対する反省2つめ

 二つ目の反省点は、お天気バスケット内で、わざと座らない子がたくさんでてしまったということです。真ん中に立って注目をあびたいという子がとても多かったのです。私は自分の性格のせいもあってか、真ん中にたちたくないというような人でしたので、これはとても意外でした。自分の考えが先に出すぎてしまうとこういうことになってしまいますね。わざと座らない子に対して声掛けをするようがよいと保育士にも指摘されてしまいました。予想される行動に対して、どう対処するのかということまで、しっかりと考えられていなかった結果、このようになってしまいましたね。反省点です。ルールを守るというねらいにしてしまっている以上、もっと考えるべきでした。

反省点もうひとつ

 あと、反省点としてもう一つあります。保育士からの指摘もありましたが、お天気カードをつくる時間配分です。あっというまに終わってしまう子がいれば、全然おわらない子もいました。全然終わらないのに、急ごうとしない子もいました。この急ごうとしない子のことを考えるのをおろそかにしてしまったのです。つまりは、4,5歳児ですから、時計を少しなら読むことができます。長い針がいついつまでに終わらせてくださいといったことなら理解できます。そういった声かけや配慮をしないで活動を始めてしまったため、全く急ごうとしない子がでてしまいました。集団で活動するということは、時間を意識するということでもありますから、そういったことも考慮する必要がありました。のちの、幼稚園実習ではこの反省を活かして、時間を伝えることができました。人間、学ぶことが大切ですよね。みなさんも時間について頭の中で考えておくだけでなく、子どもたちにも意識してもらうということをするほうが、集団での活動では必要なことだと思います。

絵本について

 主活動については、ある程度説明できましたので、今度は、午睡前に読んだ絵本について紹介したいと思います。この絵本については、私の趣味が大いにでていますので、あまり参考にはならないかもしれません。

 モネの絵本です。ちょうど、太陽と書いてあるし、天気とも関係があるかなーと思って選択しました。それに、わたしは大学では芸術を学んでいましたので、クロード・モネが大好きでです。大好きなモネの絵に少しでも触れる機会が子どもたちにあったらいいなと思っての選択でもありました。

 このように保育士になれば、子どもたちに自分の大切にしているものであったり、事であったりを伝えることができますね。このモネの絵本をきっかけにして、芸術を学ぶ道に進む子が出てくるかもしれませんしね。それほど、幼児期の教育、保育は人生の中で重要なものになります。私たち保育士は子どもの未来を考えながら接する必要がありますから、やりがいもありますし、責任もありますよね。

 まあ、このモネの絵本が、あの子どもたちの記憶に残っているかはわかりませんが、いつか、美術の授業とかでなんかみたことあるとか思ってくれたら幸いですね。

 このモネの絵本ですが、他にもシリーズがあって、ゴッホの絵本とか、いろいろあります。わたしは衝動買いしてしまって、何冊か実家においてありますね。絵画、いいですよー、こんな絵本で触れることができるなんていいですね。内容も子ども向けで、ただ絵をみるだけではなく、一応お話になってますし、子どもたちがたくさん想像できるような構成になっていたと思います。この想像力を膨らませるということが絵画でもできるんですから、使わない手はありませんよね。なかなか面白いですよ。みなさんも書店などで見つけたら手に取ってみてみてはいかがでしょうか。もちろん通販もできますけどね(*´∀`*)

まとめ

 今回はわたしが保育所実習で行った責任実習について紹介しました。指導案のほぼ原型のままのものと、実際に行った主活動の反省、午睡前に読んだ絵本の紹介でした。

 さいごに、環境構成や準備物として指導案に書いていたものの画像を載せておきたいと思います。たいていの環境構成はこのような感じで書くものなのではないかと思います。参考にされたし。

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