【保育士試験】社会福祉(令和3年度後期)問1問2解説【社会福祉士として】

保育士試験

はじめに

 わたしは、保育士兼介護福祉士兼社会福祉士の保科史人と申します。名前は偽名ですが、資格は本物です(笑) 以前から、保育士試験の保育実習理論の音楽の理論的なところを解説する記事は書いていたのですが、2022年の2月の社会福祉士の試験で合格して、社会福祉士と名乗れるようになったということもありまして、保育士試験の社会福祉の問題に関しても解説をつくろうかと思いこの記事を執筆しています。社会福祉士となった今、保育士試験の社会福祉の問題が簡単に解けるのではないかと思って、問題を見ていたのですが、選択肢を2つにまで絞って間違えるということをくり返し、令和3年度の社会福祉では6割の正解をすることができませんでした(笑) つまり、それほど保育士試験の社会福祉の問題の難易度は高いということなのでしょう。実際、現役受験生と比べると、私の社会福祉の知識も薄れてきているというのもあります。「なんとか報告」とかほとんど覚えていません……。ただ、それでも、なんとなくこれだなーという形で問題に正解することもできていることは事実です。そのなんとなくこれだなーという感覚というのがどういうものなのかというのがわかって頂ければいいのではないかと思います。また、忘れているだけで、知識がないわけではないので、解説や答えを確認すると、そういえばそうだったよねーという状態なのです。私自身の復習にもなっています(笑)

 まずは令和3年度後期の問題から見ていきたいと思っています。ひとつの記事に1~2問程度の解説をしていこうかと思っています。また、いろいろな解説をされている方が世の中にはいると思います。そして、私自身も間違えてしまうこともあると思います。なにか気になったことがあればコメントをいただけると幸いです。

問1

 ソーシャルワークのグローバル定義についての問題ですね。これに関しては、グローバル定義に目を通しておけば解ける問題ですね。みなさんも一読しておくといいです。次の試験で、別のところが空欄になって出題されるとも限りませんからね。参考にページを貼っておきますね。

ソーシャルワークは、社会変革と社会開発、社会的結束、および人々のエンパワメントと解放を促進する、実践に基づいた専門職であり学問である。

社会正義、人権、集団的責任、および多様性尊重の諸原理は、ソーシャルワークの中核をなす。

ソーシャルワークの理論、社会科学、人文学、および地域・民族固有の知*1を基盤として、ソーシャルワークは、生活課題に取り組みウェルビーイングを高めるよう、人々やさまざまな構造に働きかける*2。

この定義は、各国および世界の各地域で展開してもよい*3。

https://jfsw.org/definition/global_definition/

 また、もしこれに目を通したことがなくても、言葉を知っていれば解ける問題もこれからでてくるかもしれません。分からない単語は調べる癖をつけるといいかもしれませんね。ここでも、カタカナの用語の解説はしておこうと思います。

エンパワメント

エンパワメント:障害を持った方、あるいはその家族がより内発的な力を持ち、自らの生活を自らコントロールできること、また、できるようになるプロセス。参考:福祉用語辞典

 辞典で見ると少し分かりづらいですね。簡単に言えば、支援者の働きかけにより、相手の力を高めるという感じです。もっと具体的に言えば、「勉強頑張って」という声掛けで息子が勉強を頑張るようになるといった感じでしょうか(笑) そんな単純なものではないですがね……。息子が自発的に行動できるようになるために、支援者はいくらでも働きかけの方法がありますものね。それこそ、息子や自分を含めた家族(社会環境)にどのように働きかけるのかで、自発的な行動をどう促すか……。息子というとわかりづらいかな。家庭教師でもいいですね。

ウェルビーイング

ウェルビーイング:「ウェルビーイング」(well-being)とは、身体的・精神的・社会的に良好な状態にあることを意味する概念で、「幸福」と翻訳されることも多い言葉です。世界保健機関(WHO)憲章の前文では、「健康とは、病気ではないとか、弱っていないということではなく、肉体的にも、精神的にも、そして社会的にも、すべてが満たされた状態(well-being)にあることをいいます(日本WHO協会:訳)」とされています。参考:日本の人事部

 わかりやすく解説しているページがありました。健康という概念についてもここで学べるといいですね。単に病気ではないとか弱っていないということではなく……(略)ということです。

問2

3

ナントカプランとか、たくさんあるんですよね。それぞれを覚えるのも大変ですから、過去問などから、一つずつ覚えていくことも大切かもしれませんね。まあでも、傾向というのでしょうか、社会全体を考えたときに、こういう考え方が元、というか基本というのはあるので、それを理解してしまえば、ありえない選択肢を削ることが出来るようになるのではないかと思います。今回も、そんな感じの問題ではないでしょうか。

 この問題に関しては、厚労省の資料と、分かりやすそうなページを見つけたので、貼っておきますね。なにかの教科書でしょうかね?

 参考:厚労省の資料

 厚労省の資料を見ると3ページ目に総合的、一体的に取り組むとありますね。包括的とは似ている言葉ですね。この地域包括という言葉も最近の福祉では大切な言葉ですね。わたしは聞き馴染みのある言葉なのですが、一般的にはどうなのでしょうね。この地域包括ケアシステムについても厚労省のページがありました。参考ページ

 地域福祉がうたわれるようになるのにも、歴史の流れがあります。本当は戦前の歴史から学んでおくほうがいいのですが、1990年の福祉八法改正と、2000年の社会福祉基礎構造改革の二つのながれを押さえておくと、対応できる問題も増えるのではないかと思います。福祉八法改正では、在宅福祉の推進が行われました。そして、措置入所の権限などがどんどんと市町村へと移っていきます。地方分権ですね。2000年の基礎構造改革では地域福祉の推進。八法改正は在宅福祉基礎構造改革は地域福祉――これは社会福祉士の養成校で口を酸っぱく言われました。そして、地域福祉に関しては現在も推進が進められているようなかんじがしますよね。細かくやると収集がつかなくなりますので、このくらいにしておこうかと思います。参考にいくつかページを貼っておきます。ウィキペディアにも社会福祉の年表なんてのもありました。

 次にBについてですが、そもそも消費型、保護型の社会保障制度とはなんなのでしょうね。調べてみたところ、ニーズを満たすサービスの提供のみといったイメージでしょうか。ニーズを満たしてるのだからいいではないかとも思いますが、それだと複数の要因を抱えた人に対する支援が行き届かないという問題が生じます。例えば、高齢者で介護が必要だが貧困でもあるといった具合でしょうか。介護の問題に対するニーズを満たしても、貧困に対する支援ができないという感じです。世の中の困り事を抱えている人たちは、単一のニーズのみを満たせば解決するというわけではありません。複合的に色々な「なにか」を抱えているケースが多いのです。ソーシャルワーク的な視点をもつと、その人を取り巻く環境すべてを把握し働きかける必要があるのです。したがって、消費型、保護型というのは、以前まで(どこからが以前なのか曖昧ですが)の社会保障制度であり、それとは違う参加型の社会保障制度が求められているということです。これはもう考え方を理解しておくほうがいいと思います。単一のニーズを満たすのではなく、包括的に支援していく必要があるというような感じです。参考の画像とページも貼っておきます。

参加型社会保障参考ページ

 Cに関しては、前半の住民による地域づくりが強調というのは間違いとは言えないと思いますが、後半の文章が変ですね。行政と住民が協働する必要があるでしょう。考えられていないという言い切った表現も間違いの選択肢かなぁという判断に使えますね。

まとめ

 今回は令和3年度後期の社会福祉の問題問1と問2の解説をしました。なかなか私も調べるのに苦労しました。間違ったことを伝えてはいけないと思って、参考ページもたくさん探しました。この2問だけでもかなりの知識が貯まりますね。脳の容量がどのくらいなのかわかりませんが、知ることは楽しいですね。とくに福祉関係は、我々が生活するなかで実は自分が関係していたというようなことも時々ありますからね。自分の生活にこれから関わってくることもあるでしょうしね。親や祖父母の介護問題とか……。いつか役に立つだろうと思いながら、勉強を進めましょうね。頑張りましょう。

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