はじめに
わたしは、幼稚園教諭二種免許を取得するために、幼稚園での実習を全部で4週間ほど経験しました。毎日の目標や、考察、部分実習、責任実習、実習指導案、いろいろなことに悩まされるのが実習生なのではないかと思います。そんなみなさんの参考になればと思い、私の実習日誌を紹介するという形でなにかしら寄与できればいいと考えてこの記事を書いています。実習生時代ということもあり、拙い文章、今だったらこうは書かないだろうと思うことも、そのまま書いていきたいと思います。誤字は直すかもしれません(笑) 一応、ここに乗せる考察を提出し、単位をいただき、無事に卒業し、資格も取得できましたので、悪いところは反面教師に、良いところはぜひ真似してみてほしいなと思います(よいところがなかったらどうしよう。
子どもたちは園での生活の中でコミュニケーションのとり方を学んでいきます。人との距離感とか、言葉遣いとか、考えるだけでもたくさんですね。トラブルが起きた時にどのように対処するのか、思い通りにならないことに直面したり……。そういった経験を通してこれからの生き方を学んでいるのかもしれませんね。5歳児の秋頃、どういったコミュニケーションをとっているのかに着目しての実習も悪くないですね。
幼稚園実習19日目の目標と考察
実習19日目の目標と考察です。
目標
子どものコミュニケーションのとり方を知る
毎度のことですがアバウトな目標ですね。5歳児クラスの秋頃ですから、コミュニケーションをとる場面はいくらでもありますから、もっと具体的に、遊びへの誘い方に着目してみたり、遊んでる時のやりとりに着目するとか、そういう目標でもいいかもしれませんね。保育者とのやりとりに着目するのもいいし、ちょっと距離のある、例えば園長先生への接し方とか、他児の保護者との関わる場面とか、いろいろなことが想定できるのではないでしょうか。そういったものも学びのひとつとなるのではないかと筆者は考えます。
考察
それでは考察の引用をしていきます。
午前中の自由遊びの時間に、S君が頑張って大型積み木を用いて病院を作っていました。頑張ってつくろうとはするものの、それをY君とJ君がふざけて壊すという遊びをし始めました。S君は「やめて、こわさないで」と何度も訴えかけていましたが、Y君とJ君は壊すことが楽しいらしく、S君の訴えを聞こうとしていませんでした。S君は保育者のところへ行き、壊さないでと言っているのに壊してくるという状況を説明しました。そこで保育者は3人を呼び集め、S君に自分でY君とJ君に気持ちを伝えるように話をしました。S君はY君とJ君の目をしっかりと見て、「こわさないで」と伝えました。そのあとは、Y君とJ君は、病院をあまり壊すということはしなくなり、むしろ一緒に遊ぶという動きに変わったように思いました。
保科史人の幼稚園実習日誌より
今回の場面のことは、子どもに伝えたいことがあり、言葉にもしているのですが、その相手と向き合うことができていなかったため、コミュニケーションが上手く取れずに起きたことだと思われます。今回のことは、Y君とJ君は壊すという遊びを楽しんでいたため、S君の声が聞こえていなかったか、もしくは意図的に聞こえていないふりをして遊び続けていたかのどちらかのせいで起きたことと言えるでしょう。どちらにせよ、S君の気持ちがY君とJ君に伝わらなくてはいけません。そのため保育者は3人を向き合わせるような援助をしたのだと思います。また、S君に自分で伝えるよう話をしたのは、自分でやるという「自立」を考えた援助だったのだとも思います。だからこそ、向き合う場だけを保育者は作り、そのあとの伝えるということはS君自身が伝えることが出来るような援助だったのだと考えられます。
言葉を巧みに利用できるようになってきた頃なのだと、かるた遊びを楽しんでいる面からもかんじました。ただ、コミュニケーションということを考えると、上手く相手に伝わらなかったり意図的に聞こうとしない子どもがいたりすることがあるのだと思いました。保育者は子どもの気持ちを的確に読み取り、それが伝わるような、必要な援助を考えて保育していく必要があるのだと思いました。
この考察から、今、考えること
今回の考察の内容は場面がよく想像できていいのではないかと思います。読み返してみて、S君が誰だったのかとかは、全く思い出せませんが、よい事例ですね。5歳児の秋頃だからこそ、言葉を使えるようになり、また、これがしたいとかやってみたいとか、好奇心や楽しいことへの意欲が高いであろう時期だから、このようなことも起きるのではないかと思います。わざと無視したり、嘘をついたりなんかもできますよね。嘘をつくのはいいことではありませんけど、大人になっても嘘をつく人もいますから、それで上手く人生を乗り切っている人もいるのではないかと思います。誰も傷つかない嘘なら、アリなのかなーとも思いますが、なかなか難しいですね。私も嘘をつかれて許せない気持ちになることがありますからね……。とまあ、そんな話はどうでもいいですね。幼稚園生活のなかで、コミュニケーションに関する事例はたくさんあると思います。保育者として、子どもが伝えたいことを汲み取り、周りにどのように伝えていけばいいのか考えることはとても大切なことですから、実習生としてこのような事例にぶつかると、考えることがたくさんできていいのではないかと思います。
まとめ
今回は5歳児の秋頃ということもあり、子ども同士のコミュニケーションをとる場面がたくさんあることを想定した目標と考察でした。もちろんそれよりも低年齢のときには、低年齢なりのコミュニケーションのとり方がありますから、それを目標や考察にしても問題ないかと思います。なによりも、子どもたちが今現在なにを考えて行動したり発言したりしているのかを、考えることが保育者として大切なことなのではないでしょうか。心を育む、とっても良い仕事ですね。みなさんも実習をのりきって、子どもたちとの幸せな時間を仕事として作っていけるようになることを願っています。ファイトですよー!!
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