はじめに
私の保育所実習の最終日は土曜日でした。責任実習も終えて、のんびりとした土曜日を子どもたちとすごすことで、穏やかに実習を終えるはずでした。しかし、この最後の土曜日で、保育士の対応に疑問をもってしまいました。学校で学んだことと全く違うことをしている保育士がいたのです。考察ではその内容はもちろん書きませんでしたが、私の中で未だに記憶に残っていることです。子どもたちが気持ちよく、納得して、そして学びにも繋がってというような保育が大切ですので、その内容についてもすこしあとで述べたいと思います。実習生のみなさんにはして欲しくない保育ですので。というより、学校で学ぶと思うのですがね……。
保育所実習Ⅱ期、土曜日2日目の目標と考察
土曜日の2日目の目標と考察です
目標
異年齢の子どもの関わり方を学ぶ
土曜日では異年齢の子どもたちが関わる場面が普段よりも多くなる保育所がほとんどではないかと思います。保護者の仕事が土曜日はお休みであることが多いので、子どもの利用も必然的に少なくなります。少ない子どもたちに、より綿密な保育を実施できるのはとてもいいことだと思います。その中で、子ども同士の関わり、特に異年齢の関わりというものをみられる場面も多いです。そのことについて学ぶのは土曜日の実習としては最適なのではないかと思います。
考察
それでは考察を引用していきます。
自由遊びの時に、4歳児クラスのYちゃんとMちゃんが、年下の子どもたちと、どのように関わっているかに着目しました。ままごとの玩具を使いたがる1歳児クラスのYuちゃんがいました。トレイの玩具を使いたがっており、YちゃんとMちゃんが使っている最中のそのトレイを勝手に持っていこうとしました。それをみつけたYちゃんは「だめ、持っていかないで」と強くYuちゃんにいい、玩具をYuちゃんから取り返しているという様子がありました。しかし私が、「Yuちゃんが使いたいんだってよー」と声かけしてみると、仕方ないという様子で「これ?使いたいの?」とYuちゃんに確認し、玩具を貸していました。ほかの場面でも、玩具の遊び方が違うと判断したMちゃんが「Yuちゃん、こうだよ」とやり方を示す様子もありました。ほかの年下の子どもたちへも、やってはいけないことをしている子どもがいれば、「それやっちゃだめなんだよ」と声をかけていたり、小さな子どもが笑ってくれるのを喜び、いないいないばあのようなことをするなど、小さい子どもを楽しませようとする姿もありました。
保科史人の保育所実習Ⅱ期の実習日誌
4歳児クラスの子どもは、おそらく自分が遊びたいという気持ちと、年下の子どもたちの面倒を見なければならないという2つの気持ちの葛藤がとても大きい時期なのではないかと考えました。玩具を貸す前に、自分たちが遊んでいる最中だからと、最初はかさなかった様子から読み取れます。しかし、「使いたいってよ」とこちらから声をかけると、すんなりと貸すことができていました。年下の子どもの「使いたい」という気持ちがわかるからこそ、その後すぐに貸すことができたのではないかと考えます。
異年齢の保育では、年上の子どもが年下の子どもの面倒を見るという光景がとてもよく見られると思います。自分の「やりたい」という気持ちを抑え、譲るというような状況がより頻繁に起こるのではないかと思います。こういった関わり方をすることで、「小さいものは大切にしよう」であるとか「弱い者の見方になろう」であるとか「争いを避け、分かり合おうとしよう」であるとか、そういった気持ちを育むことにもつながる可能性があるのではないかと感じました。
この考察から、いま、考えること
わたしがこの考察の内容にしたのは、上記のはじめにのところで説明したことの裏返しだからだと思います。今回の考察の内容では、大人の声かけがあれば、玩具を貸すことができていたというような内容ですが、実際は、もっと頻繁に玩具の取り合いが起きていたような記憶があります。あまりにも仲良く使うことができていなかった子どもたちにたいして、保育士は、「仲良く遊べないなら、おもちゃはしまってしまいます」と宣言し、玩具を本当に隠してしまうというようなことが行われていました。これは、学校で絶対にやってはいけない保育だと教わったことでした。目の前でこの取り上げるという行為が行われて、目が点になったのを覚えています(笑) とりあいになった子ども両者にとって、気持ちよくあそべるわけがない対応のひとつですし、お互いに嫌な気持ちにしかならない。取り上げられてしまうから、使いたいという気持ちを抑えるであるとか、子どもの心の成長を阻害してしまうような保育なのではないかと個人的には思います。成長の機会を奪ってしまうような保育はしてはいけませんね。
もちろん今回の対応にも保育士なりの考えがあっての行動なのかもしれません。しかし、本当に隠してしまい、玩具は使えなくなりました。はたしてこれはいいのだろうかと今も思い出すと考えてしまいますね。この出来事があったからこそ、今回の考察の内容にしたのだと思います。とくに最後の「争いを避け、分かり合おうとしよう」という気持ちが育まれるというのは、その保育士にたいして、思い出して欲しいことでした。たかが玩具の取り合いでしょうが、子どもが学ぶいい機会でもあるのです。せめてお互いの子どもが嫌な気持ちのまま過ごすことのないよう、納得した形で保育ができるといいですね。
まとめ
今回の考察の内容も、玩具の取り合いについてでしたね。日誌の考察で取り合いについては何度も何度も書いてきたように思います。それほど、考察としては書きやすい内容なのかもしれません。取り合いの場面をみつけたら、ラッキーと思って、メモをしたり、実習生として実際に関わってみたり、保育士の対応をみてみたり、学ぶことも多いですし、日誌の考察の内容もその日は決まるわけですから、いいですね。大抵、毎日玩具の取り合いのトラブルはおこっているでしょうしね(^ω^) 今回の記事で、保育所実習の全日程の考察の紹介がおわりました。目標や考察で何を書けばいいのか悩む学生は多いと思います。実際わたしも明日の目標どうしようと思って、結構苦労した記憶があります。少しでも私の使った目標や考察が役に立てばと思います。正直、毎日ほぼ同じ目標でもいいと思います。そこまでしっかりと保育士は実習生の日誌なんてみていないかもしれませんしね。それよりも、子ども達と全力で関わって、楽しく、幸せな実習を送るほうが大切な気がします。そんなこといっても、緊張やらやらなければいけないことやらで難しいかもしれませんが、実習は2週間ちょっとですから、みなさん頑張りましょう。責任実習を控えてるみなさんも、緊張のしすぎはよくありません。しっかりとシミュレーションして、保育士とも相談をして、思い切って挑戦してみてください。子どもたちが笑ってくれれば頑張れます。子どもたちに助けられることもあります。それもひとつの学びですし、子どもたちにとっての学びでもあります。失敗を失敗と思わない。とにかくなるようになれーーー精神です!!ファイト!!!
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