はじめに
私は、保育士の養成校をでて、そのあと一年課程の介護福祉士になるための学科に進学し、最終的に介護福祉士国家試験を受験して、介護福祉士の資格をとりました。その中で、全部で30日間の実習を行いました。そのうち24日間は特別養護老人ホームでの実習でした。今回は、その実習の中で皆さんが迷うであろう毎日の目標と考察について、私が実際に提出したものを紹介という形で、みなさんの助けになればということでこの記事を書いています。なお、実習日誌がみつからず、スマホになぜか11日目から24日目くらいまでが画像で保存してありましたので、11日目からの紹介となります。日誌が見つかれば前半の日誌もアップできたらとかんがえています。
なお、一年課程という短い中での実習であったため、実習が前期と後期で分かれていました。はじめに10日間、そしてのちに14日間という形でした。2年課程では30日連続での実習になるのではないかと思うので、私の場合少し余裕をもって実習に臨めたかなと、いま振り返って思います。まあ、当時は不安でいっぱいだったような気もしますが……。でも実習は長くても1ヶ月……。1ヶ月間頑張れば晴れて介護福祉士(国試や学校の試験もありますが)です。頑張りましょう。
特別養護老人ホームでの実習11日目の目標と考察
実習11日目の目標と考察です。
目標
日常生活の介助を通しながら、利用者の現在の様子や状態を知る。
冒頭にもお伝えしたとおり、11日目は後期の実習でした。たしか6月に前期の実習があり、8,9月頃に後期の実習があったと思います。そのため、約2ヶ月ほど、時間差があるということです。そのため、前回との違いというものを介助を通しながらアセスメントするということが、11日目の目標となりました。観察や関わりを通して利用者のことを知るということは、なによりも大切なことなのではないでしょうか。
考察
考察の引用をしていきます。
本日は約二ヶ月ぶりの実習で不安もあったのだが、利用者と関わりながらその緊張もすぐに解けた。
保科史人の特別養護老人ホームでの実習日誌より
午前には利用者の水分補給の介助、昼食時には食事の介助を行った。K氏の介助は前回にも経験させていただいたが、やはりうまくできるか不安もあった。K氏の顔をみて挨拶すると、少しだけだが頷いていただけたように感じた。午前の水分補給の時には、考えていたよりもK氏の飲み込むスピードが速く、タイミングよく介助を行えたように思う。そのまま昼食の介助もこのタイミングで行えばうまくいくのではないかと思い、実践してみたのであるが、明らかに水分を摂取していた時よりも飲み込みに時間がかかっていることに気づいた。水分と、元々固形の食べ物をミキサーにかけトロミをつけたものでは、飲み込みにこれほど差があるということを改めて感じた。前回の実習では、利用者の口に上手く食べ物をいれ、飲み込みを確認することで精一杯だったのであるが、本日は少し考えながら食事介助を行えたと思う。
その利用者の好みや能力などによっても違うと思うが、食材によっても飲み込みやすさの違いがあり、それとともに誤嚥のしやすさというものも変わってくるのだということを実際の介助を通して学ぶことができた。
本日の目標の「利用者の現在の様子や状態を知る」であるが、対象者のS氏は前回とあまり変わっていないように思ったのであるが、話をしていくうちに、まだまだ情報が不足していると感じた。なにかしたいことがあるのか、のぞみがあるのか、実現可能なことはなにかなど、S氏との関わりを通してニーズを汲み取り、少しでも豊かな気持ちになっていただけるような計画を立てたいいと思った。
この考察から、今、考えること
実習日誌の原本がみつからず、後半の実習日誌からの引用で申し訳ありません。
今回の内容は、食事介助を通して感じたことについての考察ですね。K氏は脳梗塞を患い、ほぼ寝たきりの状態でした。年齢はたしか70代で女性だったと思います。食事介助については、ほぼ毎日のように行っていたように思いますので、目標や考察に書きやすいのではないでしょうか。水分と食事の嚥下の差についての考察ですね。こういった小さな気付きでも考察になりますね。利用者の気持ちになって介助することの大切さを改めて感じます。自分だったらこの食事を介助されたときに飲み込むのは速いだろうか遅いだろうか、冷めていて美味しくないのではないか、嫌いな食べ物なのかな? 体調が良くないのかな? 姿勢が良くないのかな? お気に入りの食器で食事したいのかな? まだお腹がすいていないのかな? 本当に考えられることはたくさんあります。利用者の状態の観察ももちろん、事前に情報として収集できることもたくさんあります。とくに好みなどは記録に残っていることもあるでしょう。ほかの利用者の方でしたが、必ず冷たい飲み物を飲む利用者、すこしでもお茶がぬるいと気分が悪くなってしまう利用者、色々な方がいました。
まとめ
食事介助を通しての考察となりましたが、利用者の状態を知る方法は食事介助だけにとどまりません。何時ころに起きて、必ずする朝のルーティンがあったり、トイレには声かけしないと行くことができないであったり、本当にその人のことを知ろうとして、細かく観察し、よりよい生活を送れるように支援ができるようになったらいいですよね。介護の現場では生活に密着しながら利用者の望む生活が送れるように一緒に考えることができます。とても素敵な仕事だと私は思います。たまに嫌われてしまったり、傷ついてしまうような言葉をかけられてしまうこともあるでしょう。それは少し辛いですが、相手も人間ですから、なにか気持ちが乗らなかったり、イライラしていたり、悲しかったり、それこそいろんな思いがあるのだと思います。そしてこちらも人間であることも変わりません。感情豊かに、すこしでも快適に、なかなか難しいことですが、関わりを深めていってほしいと思います。
実習は長くても1ヶ月ですから、辛くても乗り越えていってほしいです。未来の介護福祉士のみなさん、ファイトです。応援しています。
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